当社は、非線形有限要素法構造解析の技術系解析コンサルティング会社です。
下記の文献を参考にして、解析モデルを作成し、竜巻飛来物をガイドラインで提示されているモデルとして衝突解析を行った解析例を示します。
鋼製角管の竜巻飛来物のガイドラインでは質量135kgの角管が衝突速度51m/sで対象構造物に衝突することが規定されていますが、これを実験的に行おうとしても現実的にはほとんど不可能であることは例題561のところで述べました。ここで、衝突実験と同条件の解析を行ってシミュレーションモデルに信頼性があると評価できる場合には、ガイドライン飛来物モデルの解析を行うことで、竜巻飛来物のガイドラインと同条件での鋼板の変形・貫通評価が可能となります。
本解析例では、飛来物は文献に記載されているガイドラインに倣って長さ4200mm、板厚4.5mmのSS400製の角型鋼管とし、飛来物全体の質量は135kgとしてあります。衝突速度は51m/sとし、初期運動エネルギーは 175.6kJとしました。角型鋼管部分の要素タイプは、完全積分タイプELFORM16のシェル要素でモデル化しました。
被衝突対象となる鋼板は厚み6mmのSUS304の平板としました。要素タイプは、完全積分タイプELFORM16のシェル要素でモデル化しました。
参考文献:北田 明夫, 角 大詩, 福本 智志, 西崎 信, 赤司 裕, 守屋 登康 :竜巻飛来物を模擬した角管の落下衝突による鋼板の貫通解析, 日本機械学会論文集, Vol83, No.851, 2017
なお,本事例はサンプルであることをご了承下さい。
Keywords: 衝突解析, 竜巻飛来物, 鋼板
Tools: LS-PrePost ver.4.8, LS-DYNA MPP Win64 R14.1
September 10, 2024 create a new entry
Fig.1 竜巻によって飛来する角型鋼管の衝突による鋼板の変形解析例(変形)
Fig.2 竜巻によって飛来する角型鋼管の衝突による鋼板の変形解析例(変形)
Fig.3 竜巻によって飛来する角型鋼管の衝突による鋼板の変形解析例(塑性ひずみ)
Fig.4 Time = 0 ms
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Fig.10 Time = 20 ms
Fig.11 Time = 40 ms
Fig.12 Time = 40 ms / 鋼板の相当塑性ひずみ分布図 架台フレーム半透明化
Fig.13 Time = 40 ms / 鋼板の相当塑性ひずみ分布図 鋼板のみ表示
Fig.14 エネルギーバランス
Fig.15 ひずみエネルギーの配分