No.283 軸圧縮を受ける弾性円筒シェルの線形座屈固有値解析

Reference:三原, 小林, 藤井:軸圧縮を受ける弾性円筒シェルの後座屈解析, 日本機械学会論文集(A編) 77巻776号(2011-4)
上記論文集に掲載されている円筒の座屈固有値解析において私たちはNASTRANのフル積分要素を使用してトライアルしましたが、論文に掲載されているモードを再現することができませんでした。論文によるとABAQUSのS4R要素を使用したと記述してあるので、LS-DYNAを用いて円筒を低減積分シェル要素(ELFORM=10)でモデル化し、軸圧縮を受ける円筒の座屈固有値解析を求めました。すると、論文と同様のモードが1次、71次、79次モードとして得られました。特に1次モードは、ELFORM=16のような完全積分シェル要素を使う限り、リング状のモードを再現することができず、高次のモードでしか求めることができませんでした。

参考にした論文はポストバックリング解析について言及していて、そこで求められたモードは芸術的です。腕に自信のある方はチャレンジされてはいかがでしょうか。

なお,本事例はサンプルであることをご了承下さい。

linear buckling,FEM,FEA

linear buckling,FEM,FEA
図 1 1st mode m=13 n=0 1305.9(N)

linear buckling,FEM,FEA

linear buckling,FEM,FEA
図 2 71th mode m=10 n=15 1314.2(N)

linear buckling,FEM,FEA

linear buckling,FEM,FEA
図 3 79th mode m=4 n=17 1319.2(N)

例題282へ 例題284へ