ランスモアは、非線形有限要素法構造解析の技術系CAE解析コンサルティング会社です。
更新日: 21/Mar/2021
非線形CAE解析ソフトウェアLS-DYNAのシェル要素の計算速度について調査しました。(LS-DYNAは有限要素法を解析手法とした汎用FEM解析ソフトウェアです) ここでは、2016年にリリースされた LS-DYNA ver.R8.1.0のシェル要素の計算速度チェックを行いましたので結果を示します。
テスト問題は、下図に示す薄肉円筒のねじり座屈問題で、2012年に実施したものと同じデータを使用しました。
シェル要素のフォーミュレーションタイプと計算速度比をグラフにしています。
横軸にフォーミュレーションを,縦軸にBT要素(ELFORM=2)を基準とした速度比を示しています。
2021年現在,使用頻度は低下しましたが,バージョンR810は様々な解析に安定して使用することができました。同時期にR7の最終マイナーチェンジバージョンであるR713がリリースされましたが,弊社ではR810を利用することが多かったです。一般的な衝撃問題や応力解析に対しては,R810とR712,R713のいずれも優れた安定バージョンでしたので,2021年現在でも問題なく使うことができます。
図1 Formulation Type vs 計算速度比 R8.1.0
図2 薄肉円筒のねじり座屈変形図 R8.1.0