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No.513 アルミハニカムの引張変形解析(Z軸方向の引張変形)

例題146をリメイクしてLS-DYNA ver.R12.0.0でシミュレーションした結果を掲載します。工学的にはあまり馴染みの無い軸方向の引張変形のシミュレーションの結果を掲載します。このようなケースは実験を行うことは難しいですが、数値実験すなわちシミュレーションであれば行うことはできます。材料はアルミ合金A5052を想定していますので、延性材料のダメージによる破壊を表現できる*MAT_ADD_DAMAGE_GISSMOや*MAT_082などを適用するとこのような解析を行うことができます。

近年，LS-DYNAを含めて商用の汎用FEM解析ソフトウェアの能力向上は著しく，工学的に多様な問題をシミュレーションすることが可能となりました。しかし，実験結果と一致するかどうかを追い求めすぎたり，製造業の現場の雰囲気に馴染みすぎて，知らないうちに工学的な実験ができる対象のみをシミュレーションの対象であるかのように矮小化して認識してしまっていないでしょうか？ ソフトウェアの能力は2020年水準に向上しているのに対して，シミュレーションエンジニアの意識は，それに追いついているでしょうか？シミュレーションエンジニアは，シミュレーションは，もっともっと自由な数値実験であっても良いのだという気持ちを持っていいと思います。数値実験だからこそ，極端な条件や関心のある条件での試行にチャレンジできることはたくさんあるはずです。この例題がそのような発想の一助になれば幸いです。

Deformation behavior for axial tension of aluminum honeycomb

Keywords: Honeycomb, axial tensile deformation, damage model

Tool: LS-PrePost ver.4.8, LS-DYNA MPP Win64 R12.0

なお，本事例はサンプルであることをご了承下さい。

April 18, 2022 create a new entry

Fig.1 Deformation behavior for axial tension of aluminum honeycomb (Z direction)

Fig.2 Deformation behavior for axial tension of aluminum honeycomb (Z direction)

Fig.3 Deformation behavior for axial tension of aluminum honeycomb (Z direction)

Fig.4 Deformation behavior for axial tension of aluminum honeycomb (Z direction)