シェル要素と計算速度 R10.0.0 (2017)
更新日: 10/Apr/2021
非線形CAE解析ソフトウェアLS-DYNAのシェル要素の計算速度について調査しました。(LS-DYNAは有限要素法を解析手法とした汎用FEM解析ソフトウェアです)
ここでは、2017年にリリースされた LS-DYNA ver.R10.0.0のシェル要素の計算速度チェックを行いましたので結果を示します。
テスト問題は、下図に示す薄肉円筒のねじり座屈問題で、2012年に実施したものと同じデータを使用しました。
シェル要素のフォーミュレーションタイプと計算速度比をグラフにしています。
横軸にフォーミュレーションを,縦軸にBT要素(ELFORM=2)を基準とした速度比を示しています。
バージョンR10.0.0は,2017年に正式リリースされたメジャーバージョンアップ版です。R9シリーズと同様に新機能にバグが多く、すでに後継版がリリースされているのであえて使用する理由はありません。R10シリーズを使用するのであれば、最も新しいR10.2を使うことを推奨します。
図1 Formulation Type vs 計算速度比 R10.0.0
図2 薄肉円筒のねじり座屈変形図 R10.0.0
- ELFORM=1:Hughes-Liu
- ELFORM=2:Belytschko-Tsay
- ELFORM=6:S/R Hughes-Liu
- ELFORM=7:S/R Co-Rotational Hughes-Liu
- ELFORM=8:Belytschko-Leviathan
- ELFORM=10:Belytschko-Wong-Chiang
- ELFORM=11:Fast Co-Rotational Hughes-Liu
- ELFORM=16:Fully Integrated Shell
- ELFORM=-16:Fully Integrated Shell modified for higher accuracy
- ELFORM=23:8-node quadratic quadrilateral shell
- ELFORM=25:Belytschko-Tsay shell with thickness stretch
- ELFORM=26:Fully integrated shell with thickness stretch