ランスモアは、非線形有限要素法構造解析の技術系CAE解析コンサルティング会社です。
更新日: 04/Apr/2021
非線形CAE解析ソフトウェアLS-DYNAのシェル要素の計算速度について調査しました。(LS-DYNAは有限要素法を解析手法とした汎用FEM解析ソフトウェアです) ここでは、2014年にリリースされた LS-DYNA ver.R7.1.1のシェル要素の計算速度チェックを行いましたので結果を示します。
テスト問題は、下図に示す薄肉円筒のねじり座屈問題で、2012年に実施したものと同じデータを使用しました。
シェル要素のフォーミュレーションタイプと計算速度比をグラフにしています。
横軸にフォーミュレーションを,縦軸にBT要素(ELFORM=2)を基準とした速度比を示しています。
バージョンR711は,マルチフィジックス機能が実装されたR7のバグフィックス版としてリリースされました。R700のマルチフィジックス機能は初期版ということで様々なバグが存在しましたが、それらのいくつかがこのバージョンで修正されたことで2014年から2015年頃にかけてよく利用しました。リリースされてからすでに6年以上経過していることと、次のR712の利用が企業ユーザーの現場で浸透したためR711の役割はすでに終わっています。ELFORM=-16は未サポート、ELFORM=23は未検証。
図1 Formulation Type vs 計算速度比 R7.1.1
図2 薄肉円筒のねじり座屈変形図 R7.1.1